筋トレ初心者の停滞期は「ピリオダイゼーション」で克服【マンデルブロトレーニング】

初心者向けメニュー 筋トレ

停滞期に悩む人「トレーニングをしても筋肉がつかなくなったし、挙上重量も上がらなくなってしまった…。停滞期(伸び悩み)から脱する方法を知りたいな。あと、できれば停滞期にならずに継続的に成長できる方法があったら教えてほしい。」

こういった要望に応えます。

なお、本記事は東大大学院で筋生理学を修了した筆者が執筆しております。自身の筋トレ歴は5年に及びます。

筋トレ初心者の停滞期は「ピリオダイゼーション」で克服できます

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筋トレ初心者にも起こりうる「停滞期」とは??

筋トレをしているとあるときを境に筋力や筋肥大(筋肉が増える)がピタッと止まってしまうときがあります。それがいわゆる停滞期(伸び悩み)です。

停滞期までの期間には個人差があり、いつ頃くるとは明言できませんが、筆者の場合は筋トレを始めて半年を過ぎたころに陥りました。具体的にはベンチプレスの挙上重量が50㎏ほどから80㎏ほどまで一気に伸びたのですが、その後、数か月にわたって重量が変化しなかったのです。

停滞期の原因は?

筋力トレーニングによるストレスに体が慣れてしまうのが原因です。そもそも筋肉が大きくなる理由は、筋トレでストレスがかかることによって筋肉が「強くならなくては!」と反応することにあります。

しかしながら、何回もトレーニングを重ねるうちに体がストレスに慣れてしまうと、ストレスをストレスと感じないような状況になってしまうのです。いい意味では「適応」していると言えるのですが、このままでは筋肉がずっと増えない状況です。

例えば、筋肉を大きくするための王道は「10回×3セット」と言われています。初心者の内はこの法則に従っておけば、ベンチプレスであろうがスクワットであろうが、どんどん挙上重量が伸びていきます。なぜなら体がそれをストレスと感じているからです。

しかし、毎回同じような刺激を与えていると、筋肉が「10回×3セット」をストレスと感じなくなってしまうのです。ここでこの状況を打破すべく登場するのが「ピリオダイゼーション」です。

ピリオダイゼーションによって停滞期から脱出

ピリオダイゼーションとは一定期間ごとにトレーニング内容を変更することで、体がトレーニングに慣れるのを防ぐテクニックです。具体的にはトレーニングの強度メニューなどを変えていきます。

実はこのピリオダイゼーションは科学的にもその効果が実証されています。筋生理学の権威である石井直方氏の書籍で次のような記述があります。

どの方法を選ぶにせよ、同じトレーニングを半年間続けるよりは、少しスタイルを変えた時の方が伸びは大きくなります。最初の3ヵ月は軽めの負荷をストリクトでやり、次の3ヵ月は重い負荷を上げたグループと、最初から重い負荷だけを上げたグループでは、前者のグループの方が最終的な成績は上がるということを多くの研究結果が示しています。

 石井直方「石井直方の筋肉まるわかり大辞典」(株式会社ベースボールマガジン社、2008年)、233頁から引用

要するに、トレーニング方法に何らかの変化を加えたほうが、長期的にみるとトレーニング効果が上がりやすいということが報告されています。

筆者自身もこのピリオダイゼーションを実施することで停滞期を抜け出すことができました。初めて停滞期を体験した時は、バーベルを使ったベンチプレスを中止し、数か月ダンベルプレスに変更しました。その結果、ベンチプレスに戻した時、再び挙上重量が伸び始めるようになったのです。

以上のことから科学的にも、経験的にも、ピリオダイゼーションは停滞期の打破に効果的だと言えます。

✓同じトレーニングを継続することが大切ではないの?

この考え方も一理あります。確かに、トレーニング内容をコロコロと変えすぎると、自分が成長しているかどうかもわからないので、あまりいい方法とは言えないでしょう。

しかしピリオダイゼーションとは2~3ヵ月間、同じトレーニングを続けた後に初めてトレーニング内容を変えるという方法です。1つのトレーニング内容でしっかりと結果が出てから次に進むイメージです。

筆者自身もひたすら継続が大切なのかなと思っていた時期もありましたが、継続と変更のバランスをとることが必要です。

ピリオダイゼーションの具体例

ここまでピリオダイゼーションの理論を説明してきましたので、実践例をご紹介します。伸び悩みが起こったら下記をチェック&実践してみてください。

★停滞期に試してみること

トレーニングの強度や回数を変えてみる
例えば、10回×3セットで行っていたのならば、重りを増やして6回×3セットなどに変更したり、逆に重りを軽くして20回×3セットにしてみたりする。

反動を使うようにする
懸垂の例を出します。教科書的に正しいとされるフォームは反動を一切使わずに背中の力だけで体を持ち上げるフォームです。しかし、脚を振りながら反動を使って上がるのも、トレーニングのバリエーションとしてはアリなのです。なぜならば普段できないような回数をこなすことができるので、それもまた筋肉にとっては新しいストレスだからです。

手幅や脚幅を変えてみる
トレーニングのフォームを微調整するのも有効です。例えばベンチプレスだったら手幅を狭くしたり広くしたりすることで筋肉の反応が変わります。

以上のようにほんの少しの変化でも体はストレスを感じます。フォームやメニュー内容に変化を加えて、筋肉を飽きさせないようにしましょう!

マンデルブロトレーニングで停滞期しらずに!?【筋トレ初心者必見】

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マンデルブロトレーニングとは?

ボディビルダーの山本義徳氏が考案した、ピリオダイゼーションをボディメイク(筋肉を増やす)により特化させたプログラムです。実は先ほど紹介したピリオダイゼーションは元々スポーツ選手が試合に向けてパフォーマンスをピークに持ってくる方法です。例えば、野球選手ですと、シーズンが始まる4月に最高のコンディションを整えるために、ピリオダイゼーションを行ったりします。

しかしながらこちらのマンデルブロトレーニングは「筋肉をつけることにより特化している」という部分が一番の違いです。
具体的な違いとしてはトレーニングに変化を加えるまでのスパンが通常のピリオダイゼーションに比べて非常に短く、2週間同じトレーニングを行ったらすぐに重量を変更してしまうのです。

私の個人的な経験談としては、「現在のトレーニングプランで効果が出なくなったら変えてみる」という位のスタンスでも十分に効果が出ると思います。私は実際にそれで5年間で15㎏ほどの増量に成功しました。

【実例あり!体組成表公開します】筋トレ1年で何㎏の筋肉がつくの??

ですので、マンデルブロトレーニングは、更に効率的に、そして計画的にトレーニングしたいという方が参考にすべきプログラムなのかなと思っています。

結論、伸び悩んでいるなと感じた時には、ピリオダイゼーションあるいはマンデルブロトレーニングの原理に従って、トレーニング内容を変更すると良いと、頭の片隅に置いてみてください。

それでは最後にマンデルブロトレーニングを具体的にどのように進めていけば良いか、解説していきます。

具体的なマンデルブロトレーニングプログラム

下記が基本的なメニューです。①から③まで2週間ごとにメニュー内容を変更していき、③が終わったら、再び①に戻ります。このサイクルを繰り返すのがマンデルブロトレーニングです。

伸び悩みを感じた時はお試しください。

    1. 0~2週間(中重量・中回数)

重量:8回~10回がギリギリ上がる重さ
回数:8回~10回
セット数:1~2セット
セット間インターバル:3分

    1. 2~4週間(高重量・低回数)

重量:3回~5回がギリギリ上がる重さ
回数:3回~5回
セット数:3~4セット

    1. 4~6週間(低重量・高回数)

重量:Maxの35%から40%(ベンチプレス100㎏できる人ならば、35㎏~40㎏)
回数:25回~40回
セット数:4セット

本日はここまでです!ありがとうございました!

 まとめ

  • 停滞期の原因は筋トレのメニューに体が慣れてしまうため
  • 停滞期を打破するにはピリオダイゼーションが有効

参考文献
(1)石井直方 著「石井直方の筋肉まるわかり大辞典」、株式会社ベースボールマガジン社、2008年
(2)有賀誠司 監修「筋トレを科学する」、株式会社洋泉社、2015年
(3)岡田隆 著・監修「筋肥大メソッド」、株式会社ベースボールマガジン社、2014年