飲むだけでやせる?いつから効果出るの?プロテインの疑問に答えます!

サプリメント 栄養管理

ガリガリの体に悩む人「ガリガリの体を何とかしなきゃな。筋肉をつけるにはプロテインが良いって聞くけど具体的にどんな効果があるんだろう?あとはどれくらいの期間で、いつから効果が実感できるのかも気になるなぁ。ていうかそもそも飲むだけでも筋肉ってつくのかな??」

楽して痩せたい女性「あら、私は飲むだけでダイエットになるってテレビで聞いたことがあるわよ。プロテインダイエットっていう言葉もあるしね。でも私の友達は逆にカロリーが増えて太るって言ってたわ。実際のところどうなのかしらね?」

こういった疑問に答えます。

なおこの記事は東大大学院で筋生理学を専攻し、現在、某メディアでダイエットレシピを連載している筆者が執筆しています。自身の筋トレ歴は5年に及びます。

プロテインを飲むと筋トレの効果がアップします!

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プロテインの代表的な効果は、筋肉が増えることです。プロテインとは日本語でたんぱく質のことを指しますが、筋肉を構成するのがたんぱく質です。

つまり、筋肉の材料となるたんぱく質を、プロテインを飲むことで効率よく摂取できるということです。筋肉が大きくなる流れは下記です。

筋トレをする

筋肉がストレスを感じ、もっと強くなるための信号を出す

摂取したたんぱく質が筋肉となる

要するに、筋肉が大きくなるには、そのきっかけである筋トレと、筋肉の材料であるたんぱく質(プロテイン)の両方が必要ということです。どちらが欠けても筋肉は増えません。

プロテインの重要性についてお分かりになったでしょうか?それではプロテインについて良くある疑問に回答していきます。

✓疑問1:普通の食事だけではだめなの?

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ダメではありません。なぜなら普通の食事でもたんぱく質は摂取できるからです。具体的には肉・魚・卵などに豊富に含まれています。

しかし、プロテインを飲まず、食事からたんぱく質を摂取しようとした場合には3つの問題点が浮上し、効率的に筋肉を増やすのが難しくなってしまいます

  1. たんぱく質不足になってしまう
  2. 体脂肪が増えやすい
  3. ゴールデンタイムを逃してしまう

これはいったいどういうことでしょうか?順番に解説していきます。

~プロテインを取らない場合の弊害~
①たんぱく質不足になってしまう

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本ブログでは繰り返しの説明になりますが、トレーニングをする方に必要なたんぱく質摂取量は、ご自身の体重×2gのたんぱく質です。

70㎏の方なら、1日に140gのたんぱく質を摂取することで初めてトレーニングの効果が十分に発揮されます。

日本人は元来、炭水化物を多く摂取する民族です。実際、厚生労働省の報告によると、2010年時点で、1日の平均たんぱく質摂取量は、70g弱しかありません。つまり、普通に食事をした場合は必要量の半分程度しか取れないことになります。この不足分を食事だけで摂取しようとした場合、どの程度の量になるでしょうか。

例えば、コンビニのサラダチキンであれば毎日3つは必要になります。結構なボリュームですね。

卵でいえば12個必要です。勘違いしてほしくないのは、普段の食事「プラス」これだけのたんぱく質が必要になるという事実です。最初は頑張って食べることができても、継続するにはつらい方がいらっしゃると思います。

~プロテインを取らない場合の弊害~
②体脂肪が増えやすい

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肉や魚には脂質が含まれます。たんぱく質の必要量を摂取するには大量に食べる必要がありますが、脂質によってどうしても余分なカロリーを摂取してしまい、その結果、体脂肪が増えます。

一方、脂質がほとんどない優秀なたんぱく源として、先ほども例に挙がったサラダチキンがありますが、実際、毎日と食べるとなるとかなりつらいと思います。私も毎日食べていた時期がありますが、脂質がない分、うま味が少ないですし、特有のぱさぱさ感に飽きてしまいます。

美味しさを求めると脂質が増え、質を求めると相当の我慢が必要となるのです。

~プロテインを取らない場合の弊害~
③ゴールデンタイムを逃してしまう

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ゴールデンタイムとは筋肉が大きくなりやすいサービスタイムのようなものです。このタイミングで体内にたんぱく質が吸収されると、効果的に筋肉が増えます。具体的には筋トレ開始直後から終了後3時間です。

「それならトレーニング直後に肉や魚を食べればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、通常の食物はプロテインに比べて消化時間が長いです。

肉の場合は消化時間が4~5時間といわれるので、ゴールデンタイムに間に合わず、せっかくのトレーニング効果が薄れてしまうのです。

色々と説明しましたが、以上の問題点を解決するのがプロテインなのです。

プロテインのメリット

  • ドリンクなので飲みやすい→たんぱく質摂取が簡単
  • 余計な脂質やカロリーが含まれない→体脂肪が増えない
  • 消化吸収が1時間程度→ゴールデンタイムに間に合う

✓疑問2:飲むだけで太ったり痩せたりする噂って本当??

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太るのは嘘で、痩せるのは本当です。

その理由を順に説明します。

太るのが嘘の理由

たんぱく質によって総摂取カロリーが増えても脂肪になりにくいという研究結果があります。この研究では体重1㎏あたり4.4gという、かなり多量のたんぱく質を摂取したときに、体にどのような変化があるか調べました(1)。

カロリーが増えるのだから、体脂肪も増えそうなものですが、実際は体脂肪に変化はなかったのです。

炭水化物や脂質を取りすぎると体脂肪になるのは間違いないですが、たんぱく質の場合は事情が違うということです。

体重×4.4gでさえ体脂肪が増えないのですから、プロテインでたんぱく質を補給することを過剰に恐れる理由はありません。

痩せるのが本当の理由

飲むだけで痩せたりするのかは多くの人が気になる部分だと思います。

結論、痩せます

2014年に57人の男女を対象にした実験にて、16週間、運動せずに普段の食事に1日3回のホエイプロテイン(20g×3)を摂取するグループがありました。結果、運動をしていないのに体重と内臓脂肪が減少したのです(2)。

ただし、論文の内容を見ていくと、対象者が平均体脂肪率36.6%。BMI平均が28.6の肥満者でしたので、すでに平均的な体型の人も同じように痩せていくのかどうかは分かっていません。

いずれにしても痩せないことはあり得ても、太る心配はほぼないと言えるでしょう。

✓疑問3:プロテインの効果はいつから感じられるの?

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「効果」をどう解釈しているかで変わってくると思います。

運動なしでダイエットするのが目的であれば、上の論文のように「16週間」プロテインを試してみるのもアリだと思います(筋トレを併用をしたほうがより確実だとは思いますが)。

研究で体重と内臓脂肪減少について一定の効果が示されているので、特に現在ぽっちゃり体型の方は16週間、プロテインを試してみる価値があるといえます。

一方で筋肉がどれくらいでつくのかにも触れてみます。この場合はプロテインだけでは筋肉が大きくなることはないので筋トレをする前提でお話しします。

筋生理学界の権威であり、東大教授の石井直方氏の研究チームによると、3か月のトレーニングによって次の結果が得られたそうです。

あまり運動をしていない人が、3ヵ月のトレーニングでどれくらい筋肉が増えるかを、特定の筋肉に絞って調べてみました。その結果、年齢性別を問わず20%ぐらい筋肉量を増やせることがわかりました。70㎏の男性の場合、体重の約40%=約25㎏の筋肉量があったとすると、3ヵ月でその20%=5㎏ぐらい筋肉量が増える。

 石井直方 「石井直方の筋肉まるわかり大辞典」(株式会社ベースボール・マガジン社、2008)、34-35頁から引用

以上のことから効果がいつから出るのかという疑問に対する回答はこうです。

  • 運動なしで痩せたい人は16週間のホエイプロテイン(1日20g×3回)で効果が出る可能性あり(運動すれば効果アップ)
  • 筋肉の増加は、普段トレーニングしていない平均体型の方なら、3ヵ月で5㎏ほどふえる。

こちらを目安に考えていただければと思います。

プロテインには3種類ある!選び方と効果的な飲み方はこちら!

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プロテインの種類

プロテインには大きくホエイカゼイン大豆の3種類に分けられます。それぞれメリットがあるのでしたに列挙いたします。

  • ホエイ…筋肉が増えやすい、ダイエットに役立つ
  • カゼイン…ホエイより長時間作用するとされていたが、懐疑的な意見あり
  • 大豆…ホエイよりは筋肉が増えにくいが、心臓血管系に良い影響がある

総合的に考えると、筋肥大効果ダイエット効果があるホエイプロテインを摂取するのが無難と言いますか、現時点で一番いい選択とされています。

効果的な飲み方

次にプロテインの効果的な飲み方についてご紹介します。重要なのは「」と「タイミング」です。※ホエイプロテインを摂取することを前提としています。

  • 量…(自身の体重×2g)ー70g
  • タイミング…起床後、トレーニング1時間前、トレーニング直後、就寝前

少しわかりづらいので具体例を出します。私は体重が85㎏ですので、プロテインでとるべきたんぱく質量は以下のようになります。

1日にとるたんぱく質量:(85×2g)‐70g=100g

ちなみに70gは日本人の食事からの平均たんぱく質摂取量がこれくらいなので、総摂取量からマイナスしています。正直厳密なものではないので、大体1日の中でプロテインから100g弱とっておけば十分だと思います。

タイミングについてはトレーニング前後がいわゆるゴールデンタイムですので、それぞれ40g程度は摂取しましょう。

起床後就寝前はそれぞれ20gが目安です。私の場合は合計120g位とります。

ただし、体の大きさは人それぞれなので、量を減らしてみたり、適宜調整してみてください。とりすぎて困ることはありませんので、迷ったら多めにとることをお勧めします。

本日はここまでです!ありがとうございました!

参考文献
(1)Jose Antonio, et al.(2014) The effects of consuming a high protein diet (4.4 g/kg/d) on body composition sin resistance-trained individuals.
(2) Paul J.Arciero,et al.(2014)Timed-daily Ingestion of Whey Protein and Exercise Training Reduces Visceral Adipose Tissue Mass and Improves Insulin Resistance: The PRISE Study.
(3)山本義徳著、「アスリートのための最新栄養学(上)~三大栄養素編」、NextPublishing Authors Press、2017年
(4)メンタリストDaiGo、「最高のパフォーマンスを実現する超健康法」、株式会社PHP研究所、2019年