【脱ぽっちゃり】そのダイエット…科学的に正しいですか?初心者向けダイエット

栄養管理 食事術(太るorダイエット)

この記事はこんな方におススメ

・ダイエットしたいけど何から始めればいいのかわからない
・筋トレと有酸素のどちらが効果的なのか知りたい
・食事で気を付けることを知りたい
・色んなダイエット法がありすぎて何が正しいかわからない

こういった疑問に答えます。なお本記事は、2019年までに得られたダイエットに関する科学的知見をもとに作成しました。

!記事を読む前の注意!

本記事において「痩せる」とはただ単に体重を減らすのではなく、筋肉を極力残しつつ脂肪を集中的に落とすことを意図しています。その理由は多くのダイエッターにとって、一時的に体重(そして筋肉)が落ちただけのリバウンドしやすい体になることは求められていないと思うからです。ご了承ください。

ダイエットの基本【食事編】

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摂取カロリー<消費カロリー

摂取カロリーより消費カロリーの方が多い時、人間の体は小さくなります。生命活動に必要なエネルギーが不足するため、体内にある材料でなんとかエネルギーを作り出そうとするからです。

例えば摂取カロリーが2000キロカロリー、消費カロリーが2500キロカロリーの人を想像してみてください。2500-2000で余った500キロカロリー分はどこからくるのでしょう。正解は体内の筋肉と体脂肪です。エネルギーが足りない場合、人間の体は自らの体を削ってエネルギーを生み出すようにできているのです。この働きを利用することがダイエットの基本であることは間違いありません。

それでは食べる量を減らすだけでダイエットは成功するのでしょうか?何となーく違うということはイメージできるかと思いますが、いくつかのルールを守らないとどんどんリバウンドしやすい体になってしまうのです。

たんぱく質は何があっても減らさない

頭に入れておかないといけない絶対条件は、たんぱく質をしっかりととらなければならないことです。摂取カロリーの多寡は関係ありません。体づくりの材料であるたんぱく質をとっておくことで、必要な筋肉まで小さくなってしまうことを予防できるのです。上にも書きましたが、エネルギーが足りない状態では筋肉と体脂肪が分解されてエネルギーとして使われてしまいます。

もちろん体脂肪が減るのはダイエットの目的なので問題ありませんが、筋肉まで分解されてしまったらどうでしょう。基礎代謝をつかさどる筋肉が小さくなってしまったら、消費カロリーが少なくなる…そうするとちょっと多めに食事をとっただけで(摂取カロリーが増えただけで)体脂肪が増えるようになってしまいます。リバウンドしやすい体に変身してしまうのです…。

そんな事態を防ぐために、ざっくりとした目安ですが、運動していない人ならば体重1kgあたり1g、トレーニングをする人ならば2g以上が必要になります。

それではたんぱく質をしっかりととらなければならないとなると、食事で何を減らせばよいのでしょうか?

実はダイエット法は2種類しかない

食事において減らすべき栄養素は炭水化物脂質のいずれかです。巷にはさまざまなダイエット情報があり、混乱するかと思いますが、たんぱく質の確保を大前提に、この2つの栄養素を少なくするのがダイエットの基本なのです。要するに筋肉を残す正しいダイエットには2種類しかありません。

①炭水化物を減らすローカーボ・ダイエット
②脂質を減らすローファット・ダイエット

この2種類だけです。その他いろいろな名前のダイエットがありますが、これらのダイエットの派生型と考えるとわかりやすいかと思います。逆に「これだけ食べれば大丈夫!」などというキャッチコピーを見かけたらまずはこの原則にのっとっているか注意深く分析しなければならないでしょう。

さて、ここでこんなことを想像する方がいらっしゃるかもしれません。「じゃあたんぱく質だけ大量に取り続ければいいんじゃないか?」と。これを実際に検証した研究がありますが、結果は筋肉が小さくなってしまいました。

細かいメカニズムは省きますが、脂質か炭水化物のどちらもエネルギーにできない状態になると、「糖新生」といって体内の筋肉をエネルギーに変換してしまう反応が起きてしまうのです。たんぱく質をとっているのにも関わらずです。

つまり炭水化物をカットするならそれを補うくらいのカロリーの脂質が必要で、脂質をカットするなら炭水化物が必要なのです。なぜなら体を動かすエネルギー源だからです。

そうはいっても「栄養管理がめんどくさい!」という方はまずはたんぱく質を目標値まで摂取することだけを最優先に考えてみてください。バキバキの腹筋を手に入れたいような方はローカーボやローファットの原則にそって、最適な栄養管理が必要かもしれませんが、たんぱく質を多くとるだけでも食欲のコントロールが可能であることが複数の研究でわかっているのです。

以下は山本義徳氏の著書1)の引用です。

ヒトでもこれは確かめられつつあり、肥満者でも体脂肪の少ない人も同じように、たんぱく質摂取の割合が多いほど自然と食欲が低下し、総摂取カロリーが少なくなることがわかってきています。

実際私も厳密な栄養管理はせずとも、たんぱく質の摂取量だけは守っているせいか、体脂肪率13~15%ほどの体を5年間ほど維持しています。

ですのでダイエット初心者の方は「たんぱく質の必要量だけ守る!」というルールだけ守っていれば、自然と食欲も弱くなり一定の効果があることが予想されます。

ダイエットの基本【運動編】

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筋肉を残しつつ体脂肪を減らすには、運動によって筋肉を刺激する必要があります。

ある研究では、食事制限のみでのダイエットと食事制限+運動を組み合わせたダイエットを比較し、食事のみのグループでは除脂肪体重(筋肉の大きさの目安になる)が減ってしまうことが示されています。つまり、摂取カロリーを消費カロリーより少ない状態では、筋肉は意識的に刺激しないと小さくなってしまうということがわかります。

食事制限だけでも体重は減りますが、筋肉まで小さくなるのは防がねばなりません。リバウンドしにくい体を作るために運動習慣はつけたほうが良いでしょう。

それではどんな運動をすればいいのでしょうか。

有酸素運動よりも筋トレがおススメの理由

代謝の良し悪しを決める要因の1つに「UCP」というたんぱく質があります。そもそも人間の体を動かすためには「ATP」という物質を体内で合成する必要があるのですが、このUCPが多い人はATPを合成する際に熱を発します。これが体温です。

小難しい話かと思いますので、ざっくりと表現すると、「体内にUCPが多いとエネルギーを作るうえで燃費が悪い」ということになります。ですのでエネルギーを効率的に作る上ではこのUCPは少ないほうが良いのです。

その観点からいうと、有酸素運動は効率的にエネルギーを作る必要がある運動ですよね。体温の高いゴリゴリのマッチョがマラソンに向いているかというとそうではないです。ですので有酸素運動をすると体はUCPを減らすように適応します。これがどういうことかというと、エネルギーを効率的に合成する機能が高まったばかりに、逆に代謝が悪くなっている…ということになるのです。

そのため短時間の有酸素運動なら問題ないようですが、代謝を良くすることが目的であるならば、積極的に有酸素運動を活用するのはあまりいい選択ではないと思われます。

それでは筋トレの方を選択するとして、どのようなメニューをこなすの良いのでしょうか。

おすすめ種目

最後におすすめ種目です。トレーニング種目にはいろいろな選択肢がありますが、安全かつ全身をまんべんなく鍛える種目がいいでしょう。今現在肥満体型の方は、体全体の筋肉量が足りていない可能性があるからです。代謝を良くするのが目的ですので脚、胸、背中等大きな筋肉を鍛える基本的な種目をこなせば間違いないかと思われます。

ジムであれば、レッグプレス・ラットプルダウン・シーッテドロウ・チェストプレスといったところでしょうか。自宅でのトレーニングならば、スクワット・腕立て・バックエクステンション(腰を痛めない可動範囲で)等を行うのが良いと思います。

今回は食事編、運動編と解説いたしましたが、100%できていないといけないわけではありません。できるところから習慣化していきましょう。

ありがとうございました。

参考・参照
1)山本義徳 著、「山本 義徳  業績集12 ダイエット -理論編-」、NextPublishing Authors Press、2019
2)山本義徳 著、「山本 義徳  業績集13 ダイエット -実践編-」、NextPublishing Authors Press、2019
3)Noakes M, et al.(2005)Effect of an energy-restricted high-protein, low-fat diet relative to a conventional high-carbohydrate, low-fat diet on weight loss, body composition, nutritional status, and markers of cardiovascular health in obese women.

引用
1)山本義徳 著、「山本 義徳  業績集12 ダイエット -理論編-」、NextPublishing Authors Press、2019